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■ここからは、できればアンケート結果をご覧になってからお読みください。■
J.A.C.では年に1回、管理人が集まってちょっとした会議を開きます。もっと頻繁に集まりたいのは山々ですが、なかなかスケジュールが合わず、年1になっています。
今年も10月に集まりました。その時になってようやく、J.A.C.というサイトを作って今年で10年目なんだということに気づきました。
10年ひと昔と言いますが、日本の漫画界もこの10年でずいぶん様変わりをしました。
日本独自のスタイルで発展してきた「マンガ」や「アニメ」は、今や世界中で親しまれ、日本では差別用語のように扱われていた「オタク」という文化はCOOLと言われるようになりました。マンガ好きを公言する大人が総理大臣になり、政府までがオタク業界に目を付け、いろいろ物議も醸しました。
一方、世の中は経済不況から抜け出せず失業率は上がる一方で、将来に明るい光が見い出せずにいます。生活に余裕がなければ、娯楽である「マンガ」も読めなく(読まなく)なりますし、少子化な上、ゲームや携帯電話など新しい娯楽の台頭でマンガを読む人口は減ってきています。
加えて新型古書店やマンガ喫茶などの乱立で、単行本の売り上げも落ちてきています。
作品を勝手にデータ化して、ダウンロードサイトを立ち上げる・利用するといったモラルのない人もいます。
単行本が出て、そして売れなければ、ほとんどのマンガ家さんは自分が暮らしていくのがやっとの収入です。単行本にならない代わりに原稿料が高かった一部の雑誌も今では廃刊になったり、作家に原稿料を下げる交渉をしてきます。
そうなると当然、アシスタントに仕事の依頼もできなくなり、アシスタントの仕事もなくなります。アニメ業界も末端の人間は自活できないレベルの収入しかありません。
出来上がるまでに手間がかかるのに実入りが少ない。もうからない業種というのは衰退していきます。
それでも相次ぐヒット作の映像化や一部の作家の大ヒット作があるなど、外から見れば景気がいい業界に思えるのかもしれませんが、マンガ大国などと言われていても内情はこんなものです。
しかし一方では、技術的なことで言えばパソコンやインターネットの普及によるデジタルでの作画。若い世代ではGペンや丸ペンと言った、いわゆる「つけペン」を持ったことがないままマンガを制作し続ける人たちがいます。
作家とアシスタントも離れた場所で仕事のやりとりができ、日本だけでなく海外にも仕事の発注ができる時代になりました。
海外からの新しい才能も、数多く入ってくる時代になってきました。
読み手でも携帯配信など、紙媒体でマンガを読まない人たちもいます。
こうした新しい技術、新しい感性、新しい需要。先に書いた暗いことばかりではないようにも思えます。
こんな時代にJ.A.C.はどこまで役に立つのか、こんな時代だから役に立つのか。
この先どうなっていくのかわかりませんが、このサイトは利用する人たちの「信頼関係」と「良識」で成り立っています。それはすなわち「マンガ家」と「アシスタント」の信頼関係でもあります。
雇用者と被雇用者という形を取っていても、一般の企業のような雇用関係ではありません。お互いに不安定な職業であるという意識を持ち、力を合わせてより良い物を作る、作り続けることが必要なのだと思います。
私たち管理人は最低限のルールと場所を用意しただけであり、それでもJ.A.C.が10年続いてきたのは、そういう皆さんの意識が、J.A.C.が存続する後押しをしてくださったのだと思います。本当にありがとうございます。
もちろんJ.A.C.など必要ないとおっしゃる方もいらっしゃいます。それは人それぞれの考え方です。それでも必要とする方がいらっしゃる限り、J.A.C.は存在し続けたいと思います。
最後に昔どこかで聞いて印象に残った言葉を書きたいと思います。
『農業とは生業(なりわい)であり、畑を耕し、種を植え、雑草や作物を蝕む害虫を駆除することが「仕事」である』
マンガも原稿に描くまでの、地道な努力の過程が仕事なんだと思いました。
至らぬところばかりな私たちですが、これからも初心を忘れず、がんばろうと思います。
2009.11 J.A.C.管理人一同
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